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インピーダンスコントロール基板
ケイツーのインピーダンスコントロール基板
豊富な経験と最先端の技術で正確なインピーダンスコントロールを実現
ケイツーでは過去の豊富な経験、実績を元に、パターン幅、層間厚みを制御し、正確にプリント基板のインピーダンスコントロールをおこないます。
ポーラー社製のインピーダンスシミュレーションソフト『Si8000』を使用することで、完成予定の基板のインピーダンス値を事前に計算するため、確かなインピーダンスコントロールが可能です。
このソフトでは、設計段階での層構成や、線幅、線間のシミュレーションもできます。インピーダンスコントロールしやすい仕様のご提案もお任せください。
また、同社の測定器『CITS8000』を使い、完成した基板のインピーダンス測定も行います。測定結果の提出により、インピーダンス値を保証いたします。
インピーダンスコントロール基板とはどのような基板なのか
距離の概念を導入した電気回路(分布定数回路)における、電圧と電流の比、あるいは電界と磁界の比のことを「特性インピーダンス」と言い、単位にはΩが用いられます。
特定のラインを何Ωにとお客さまからご指定をいただき、それに合うよう調整することが、インピーダンスコントロールです。
ある電気回路から次の電気回路への出入力を繋ぐ場合には、それぞれのインピーダンスを揃えることが原則として必要になります。同軸ケーブル(テレビのアンテナのような構造)で接続すれば最も安定しますが、プリント基板上でそれを再現するのがインピーダンスコントロール基板です。
インピーダンスコントロールにおける近年の傾向
高周波対応の基板でも、できる限りの短納期を目指します
近年、高周波対応のプリント基板が非常に増えてきています。高周波であればあるほど伝送損失は大きくなるため、その対策として伝送損失を低減するための低誘電率材が使用されます。
ケイツーではパナソニックの低誘電率材 MEGTRON6を常備しております。通常は1ヶ月近く材料の取り寄せに時間がかかるところ、常備することで納期短縮を図っています。またその他、お客さまのご希望される材料につきましては、取り寄せが可能です。
インピーダンスコントロールには様々な方法があります
電圧と電流の比、電界と磁界の比の調整は、次の要素を変更することにより行います。
- ①線幅、線間
- 最も変更しやすい要素。シングルラインの場合、線幅を大きくすればインピーダンス値は低くなり、線幅を小さくすればインピーダンス値は高くなります。
差動ラインの場合、線幅を大きく、線間を小さくすればインピーダンス値は低くなり、線幅を小さく、線間を大きくすればインピーダンス値は高くなります。 - ②銅はく厚
- 銅はく厚を大きくすればインピーダンス値は低くなり、銅はく厚を小さくすればインピーダンス値は高くなります。
- ③信号線とリファレンスとの距離
- マイクロストリップラインとストリップラインの場合、信号線の層とリファレンスの層は別となっています。つまり層間距離がリファレンスの距離に該当します。
リファレンスとの距離が大きくなるとインピーダンス値は高くなり、リファレンスとの距離が小さくなるとインピーダンス値は低くなります。 - ④比誘電率
- 材料特有の比誘電率です。比誘電率が大きいとインピーダンス値は低くなり、比誘電率が小さいとインピーダンス値は高くなります。
- ④レジストの厚み
- マイクロストリップラインの場合、影響は大きくありませんが、レジストの厚みが大きいとインピーダンス値は低くなり、レジストの厚みが小さいとインピーダンス値は高くなります。