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貫通樹脂埋め基板(PAD on HOLE)
貫通樹脂埋め基板(PAD on HOLE)とは?
貫通樹脂埋め基板(PAD on HOLE)とは、層間を電気的に繋ぐためにスルーホール(スルービア)を配置したいが、そのスペースが無い場合に、スルーホールに樹脂を埋め込み、その上にパッドを設けることによってスペースを確保したプリント基板のことです。つまり、部品を実装するためのパッドに、スルーホールの機能を持たせていることになります。
貫通樹脂埋め基板は、半導体パッケージの一種であるBGAやCSPなど、ピッチの狭い部品で必要とされることが多くあります。BGAやCSPは現在主要部品のひとつになっており、それにともない、貫通樹脂埋め基板の需要も高まっています。
ケイツーでは、過去の実績と経験を基にさまざまなチャレンジを行い、優れた貫通樹脂埋め基板の開発に成功しました。
貫通樹脂埋め基板(PAD on HOLE)の特徴
- 部品の搭載スペースを確保することができる
- スルーホールに樹脂を埋め込み、その上にパッドを設ける構造
- 真空印刷によって、樹脂または金属ペーストを埋め込む
- BGAやCSP等の部品の狭ピッチ化にともない、需要が増加
工法
まず、PAD on HOLEにしたい箇所にのみに穴あけを行います。
その穴に銅めっきをして層間接続を確保してから、その穴に樹脂を埋め、表面をフラットにします。
その後、さらに銅めっきをすると樹脂の上に銅めっきが形成され、元の穴が銅めっきで隠れます。
隠れた箇所にパッドを形成することで、パッドでありながらスルーホールの機能も持つ箇所が形成されます。形状に追従するという銅めっきの特性を利用した工法になります。
ケイツーでの樹脂埋め製造
基板の片面にフィルムをラミネートします(樹脂を充填する際に、裏側から抜けないようにするため)。
基板と樹脂埋めインクを真空チャンバー内にセットし、真空状態にすることで樹脂埋めインク内の気泡を除去し、基板上に塗布します。
スキージで余分な樹脂埋めインクをかき取ると同時に、穴内にインクを埋め込みます。
真空状態を解除することにより、少し穴内に隙間があった場合にも、さらに樹脂が埋まります。この機械の優れた点は、穴内に気泡が残留しないことです。
穴内に気泡が残留した状態で基板製造を進めると、熱が加わった際に気泡が膨張し、悪いの場合だと基板が破壊されてしまいますが、弊社の工法であればこのような懸念は不要となります。